木のぬくもりが伝わってくる開放的なリビング。天井のシーリングファンが空気を対流させるので夏は涼しく、冬は暖か

懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

旭川市・Tさん宅 家族構成/夫婦70代

以前は築50年のご自宅が建っていましたが、築年数による老朽化から暮らしづらく、冬の寒さも半端ではなかったというTさん。お隣がシンハマホームで家を建て「木のぬくもりと、建てた人の優しさが伝わってくる居心地のよさに惹かれました」と好感を持ち、新築を依頼しました。
高齢のお父さんのことを考え、以前の家と同じような間取りにすることを優先。リビングや和室、お父さんの部屋からもずっと大事にしてきた和風の庭が見え、見慣れた風景が楽しめるように配慮されています。ご家族が建築関係の仕事に携わっているため、聚楽土を用いた京壁、天井の屋久杉、縁側で広がり感を持たせるなど、プロならではの目線で和室にも徹底的にこだわったそうです。さらに、「軽井沢の外国人住宅」をイメージしたというパイン材を張った高い天井のリビングは、日本人ならではの繊細な仕事ぶりが随所から伝わってきて、ほっとくつろげる空間。建具職人が丁寧につくった家具は出しゃばりすぎず、見事に空間に溶け込んでいます。
イメージどおり完成したわが家に「家にはつくり手の気持ちが入るから、新濱さんのようにあたたかな人柄の人が手がけると自然とあたたかくなるんです」とTさんも納得の表情です。仕上げや雰囲気はもちろん、断熱・気密の面でも旭川の寒さをしっかりとはね除けられるつくりに。想像以上に暖かく、暖房のランニングコストを抑えられる新居が完成しました。

Replan北海道102号 事例

■建築データ

□構造規模 木造(在来工法)・平屋建て
□延床面積 168.28㎡(約51坪)
□主な外部仕上げ
屋根/コロナルーフ、外壁/オーストリアレンガタイル、建具/玄関ドア:YKK AP ヴェナート、窓:木製サッシ(Low-E・トリプルガラス)
□主な内部仕上げ
床/ナラフローリング、壁/タイガーケンコート、天井/スウェーデンパイン
□断熱仕様 充填断熱+付加断熱
基礎/ビーズ法ポリスチレン(特号)150㎜、床下/ポリスチレン(B3)50㎜、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+210㎜、屋根/高性能グラスウール16kg420㎜
□暖房方式 ガスセントラルヒーティング

■工事期間 平成24年9月〜平成25年2月(約5ヵ月)

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    リビングは、大人が安らぐにふさわしい雰囲気で、木を使う割合もバランス良く

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    プライベートゾーンの天井もリビング同様に高い。ここからはガーデニングを楽しむ洋風の庭が見える

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    いつでもリビングから和風の庭が眺められる。広縁ともつながる全体的にゆったりとした空間で、穏やかな時が刻まれている

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    本物だけが持つ上質感漂う和室。床柱は、以前の家から愛着のあるものを再利用

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    お父さんの部屋をリビング隣に。車椅子でも利用しやすいよう、広さ、高さなど、いろいろな箇所で検討・配慮した

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    朝のコーヒーがおいしく飲めるダイニング。リビングからもキッチンからも独立した空間づくり

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    玄関には手すりや造作の収納を。リビングとの間の引き戸には大雪山系とお花畑を表現したステンドグラスを使った

  • 懐かしさの残る空間で庭を眺め、ゆっくりと穏やかに過ごす

    年月を重ねるほどに味わいが増す、風格のあるオーストリアレンガタイルの外観。庭にあるのは約100年になるオンコの木。時間の流れが魅力になる家だ